漢字でインパクトとメッセージ性を両立

欧米文化が浸透したことで、のぼり旗にアルファベットが使われるケースも増えました。
たしかにおしゃれに見えやすいですが、必ずしもそれが最善のデザインとは限りません。
たいていの日本人は、アルファベットを瞬時に把握する能力に長けていないからです。

ゆっくり見ればスタイリッシュで素晴らしいと感じるかもしれせんが、のぼり旗をそれほど時間をかけて見る人は少ないでしょう。
瞬間的に気を引くことが強く求められており、このためにはインパクトの強さが優先されます。

そう言われると、イラストを載せるべきだと主張する人もいます。
たしかにイラストも印象に残りやすいですが、具体的なメッセージを伝えることには向いていません。

インパクトとメッセージ性を両立させたい場合、漢字を使用することが効果的な選択になります。
日本人であれば漢字を見ると、それだけで何を意味しているのか把握が可能です。
しかも、フォントを工夫すれば、字面からおしゃれ感があふれ出てきます。

のぼりでの漢字の使い方

このように複数のメリットを持っているので、アルファベットにこだわりすぎるのは間違いです。
使用する場合は、適度な分量にして和洋のバランスをとることが望ましいです。

戦国時代のデザインをチェックしよう!

のぼり旗にどのような文字を入れるのか悩んでいるなら、
戦国時代の旗を参考にするという手があります。

当時の旗には自軍の場所を示すこと以外にも大きな役割がありました。
それは存在感や軍の勢いをアピールすることです。

戦国時代ののぼりの役割

誰の目にも留まるように配慮されており、当時のデザインセンスが凝縮されています。
当時と言われると古臭いのように感じる人もいるでしょう。

しかし、これは場当たり的に設計されたものではありません。
どの時代の日本人も持っている普遍の感性に響くものです。

言い換えると、現代の日本人の心にも響く要素が込められているということです。
潜在意識のレベルで働きかけるといっても過言ではありません。

そのような影響力はのぼり旗にとって重要なものです。
自分で考えるのが難しいなら、戦国時代を参考にするのが得策です。

もちろん、適材適所で使用することを意識しなければなりません。

たとえば、のぼり旗を洋風の通りやショップで掲げたら、
全体的にアンバランスな印象を与えてしまいます。

いろいろな武将の旗を調べて、それぞれの特色を理解することから始めましょう。
武将や地域の個性が出ていて味があり、のぼり旗の活かし方についてアイデアを出しやすくなります。